パッケージが作成されると /usr/ports/packages/All に置かれ、一つ以上の /usr/ports/packages のサブディレクトリからリンクが張られます。 これらのサブディレクトリの名称は、CATEGORIES 変数で指定されます。これは、ユーザが FTP サイトや CDROM のパッケージの山から探し出すのを容易にするためのものです。 既存のカテゴリを参照して、 あなたの port にふさわしいものを選んでください。
また、このリストは、その port が ports ツリーのどこにインポートされるかも決定します。 ここに複数のカテゴリを指定すると、port のファイルは最初のカテゴリ名のサブディレクトリに置かれることになります。 適切なカテゴリの選択方法についてはカテゴリ節をご覧ください。
あなたが作成した port が、本当に既存のどのカテゴリにも当てはまらない場合には、 新たにカテゴリ名を作成することもできます。 その場合、新しいカテゴリを提案するメールを FreeBSD ports メーリングリスト 宛に送ってください。
まず、これが現在の port のカテゴリのリストです。 アスタリスク(*) が付いているものは仮想 (virtual) カテゴリです -- これらには対応するサブディレクトリが port ツリーにはありません。
Note: 仮想カテゴリでないものは、 そのサブディレクトリ内の pkg/COMMENT に一行の記述があります (例: archivers/pkg/COMMENT)。
カテゴリ | 説明 |
---|---|
accessibility* | 障害を持ったユーザの役に立つ ports |
afterstep* | AfterStep ウィンドウマネージャをサポートする ports |
archivers | アーカイブ用ツール |
astro | 天文学関連の ports |
audio | サウンドをサポートする ports |
benchmarks | ベンチマークユーティリティ |
biology | 生物学関連のソフトウェア |
cad | CAD ツール |
chinese | 中国語サポート |
comms | 通信ソフトウェア。ほとんどはシリアルポート用です。 |
converters | 文字コード変換 |
databases | データベース |
deskutils | コンピュータが発明される以前に机上で使われていた道具 (訳注: いわゆるデスクトップユーティリティのこと) |
devel | 開発ユーティリティ。 どうしてもここに置かなければならない理由があるのでない限り、 ライブラリをここに含めないでください。 |
editors | 一般的なエディタ。 特殊なエディタはそれぞれふさわしいセクションに入れます (たとえば数式エディタは math です)。 |
elisp | Emacs-lisp の ports |
emulators | 他のオペレーティングシステムのエミュレータ。 端末エミュレータはここに含まれません -- X ベースのものは x11 に、 テキストベースのものは機能によって comms か misc に分類されます。 |
finance | 金融や財務会計関連のアプリケーション。 |
french | フランス語サポート |
ftp | FTP クライアントとサーバユーティリティ。 port が FTP と HTTP の両方をサポートしていれば、 ftp に入れ、第二カテゴリを www とします。 |
games | ゲーム |
german | ドイツ語サポート |
gnome* | GNU Object Model Environment (GNOME) プロジェクトの ports |
graphics | グラフィックユーティリティ |
haskell* | Haskell 言語関連のソフトウェア。 |
hebrew | ヘブライ語サポート |
hungarian | ハンガリー語サポート |
ipv6* | IPv6 関連のソフトウェア |
irc | インターネットリレーチャット (IRC) 用ユーティリティ |
japanese | 日本語サポート |
java | Java 言語関連のソフトウェア |
kde* | K Desktop Environment (kde) の ports |
korean | 韓国語サポート |
lang | プログラミング言語 |
linux* | Linux アプリケーションとサポートユーティリティ |
メールソフトウェア | |
math | 数値計算ソフトウェアやその他の数学ソフトウェア |
mbone | MBone アプリケーション |
misc | 種々のユーティリティ -- 基本的に他のカテゴリに属さないものです。 これは他の仮想でないカテゴリを伴わない、唯一のカテゴリです。 misc と他のカテゴリが CATEGORIES 行に書かれている場合、 misc を削除して他のサブディレクトリにおいて良いという意味になります。 |
multimedia | マルチメディアソフトウェア |
net | 種々のネットワークソフトウェア |
news | USENET ニュースソフトウェア |
offix* | OffiX suite の ports |
palm | Palm(tm) シリーズをサポートするソフトウェア |
parallel* | 並列計算を行うアプリケーション |
perl5* | 実行に perl バージョン 5 を必要とする ports |
picobsd | PicoBSD をサポートするための ports |
plan9* | Plan9 に由来するさまざまなソフトウェア |
portuguese | ポルトガル語サポート |
印刷ソフトウェア。 DTP 用ツール (プレビュアなど) もここに分類されます。 | |
python* | Python 言語関連のソフトウェア |
ruby* | Ruby 言語関連のソフトウェア |
russian | ロシア語サポート |
science | astro や biology, math 等、他のカテゴリには あてはまらない科学関連の ports |
security | セキュリティ関連のユーティリティ |
shells | コマンドラインシェル |
sysutils | システムユーティリティ |
tcl76* | 実行に Tcl バージョン 7.6 を必要とする ports |
tcl80* | 実行に Tcl バージョン 8.0 を必要とする ports |
tcl81* | 実行に Tcl バージョン 8.1 を必要とする ports |
tcl82* | 実行に Tcl バージョン 8.2 を必要とする ports |
tcl83* | 実行に Tcl バージョン 8.3 を必要とする ports |
textproc | テキスト処理ユーティリティ。 DTP ツールはここではなく、print に分類されます。 |
tk42* | 実行に Tk バージョン 4.2 を必要とする ports |
tk80* | 実行に Tk バージョン 8.0 を必要とする ports |
tk81* | 実行に Tk バージョン 8.1 を必要とする ports |
tk82* | 実行に Tk バージョン 8.2 を必要とする ports |
tk83* | 実行に Tk バージョン 8.3 を必要とする ports |
tkstep80* | 実行に TkSTEP バージョン 8.0 を必要とする ports |
ukrainian | ウクライナ語サポート |
vietnamese | ベトナム語サポート |
windowmaker* | WindowMaker ウィンドウマネージャをサポートする ports |
www | World Wide Web 関連のソフトウェア。 HTML 言語サポートもここに分類されます。 |
x11 | X ウィンドウシステムとその関連ソフトウェア。 このカテゴリは、 直接ウィンドウシステムをサポートするソフトウェアのみを対象とするものです。 通常の X アプリケーションをここに分類しないでください。 あなたの port が X アプリケーションで、 USE_XLIB が定義 (USE_IMAKE を定義すると自動的に定義されます) されている場合は、適切なカテゴリに分類してください。 また、それらのほとんどは他の x11-* カテゴリ (下記参照) に分類されます。 |
x11-clocks | X11 用時計 |
x11-fm | X11 用ファイルマネージャ |
x11-fonts | X11 フォントとフォントユーティリティ |
x11-servers | X11 サーバ |
x11-toolkits | X11 ツールキット |
x11-wm | X11 ウィンドウマネージャ |
zope* | Zope サポート |
多くのカテゴリに重なるので、 どれを``第一''カテゴリにするかを決めなければならないことがたびたびあるでしょう。 これをうまく決めるルールがいくつかあります。 以下はその優先順のリストで、優先度の高いものから低いものの順に書いてあります。
言語特有のカテゴリがまず最初です。 たとえば日本語の X11 のフォントをインストールする port の場合、 CATEGORIES 行は japanese x11-fonts となるでしょう。
より特徴的なカテゴリが、 一般的なカテゴリより優先されます。 たとえば、HTML エディタの場合は www editors となります。 これを逆順にはしないでください。 また、 port が irc, mail, mbone, news, security, www のいずれかに属する場合には net は必要ありません。
x11 を第二カテゴリにするのは第一カテゴリが自然言語の場合のみにしてください。 特に X のアプリケーションには x11 を指定しないでください。
Emacs のモードは、 そのモードで対応しているアプリケーションと同じ ports カテゴリに置くようにして、 editors には置かないでください。 例えば、あるプログラミング言語のソースファイルを編集するための Emacs モードは、 lang に置くべきです。
もし、あなたの port が他のどのカテゴリにも属しない場合には misc にしてください。
もし、あなたがカテゴリについて自信が持てない場合には、 そのことを send-pr(1) する時に書き加えてください。 そうすればインポートする前にそれについて議論できます (もしあなたがコミッターであれば、 そのことを FreeBSD ports メーリングリスト に送って先に議論するようにしてください -- 新しい port が間違ったカテゴリにインポートされて、 すぐ移動されることが多いので)。